こんな疑問、思ったことないですか?
僕はそこそこあります。
この疑問を解決するために、昇段審査の受審資格についてまとめました。
いつから次の段位を受審できるかは、今の段位をいつ取得したかが重要です。
今の段位の取得日を確認する方法も紹介します。
- 各段位の受審資格
→基本は取得した段位の数字の年数待てば次の段位を受審できる
→八段受審は七段取得後10年かつ46歳以上 - 現在の段位の取得日の確認方法
→全日本剣道連盟のHPから確認できる
来年から受審できると思って気合い入れて稽古していたのに、実は再来年からでやる気を失った…という人もいました。
この記事で自分がいつから受審できるかをしっかり確認してください!
各段位の受審資格の基本
各段位の受審資格は称号・段位審査規則の第17条(受審資格)にあります。
基本的には、第1項にある通りです。
称号・段位審査規則第17条第1項
- 初段 一級受有者で、満13歳以上の者
- 二段 初段受有後1年以上修業した者
- 三段 二段受有後2年以上修業した者
- 四段 三段受有後3年以上修業した者
- 五段 四段受有後4年以上修業した者
- 六段 五段受有後5年以上修業した者
- 七段 六段受有後6年以上修業した者
- 八段 七段受有後10年以上修業し、かつ、年齢46歳以上の者
八段以外は、合格した段位と同じ年数修行すれば次の段位を受審することができます。
八段だけは七段合格後10年間の修行が必要です。
また、八段は年齢制限もあるため、10年以上必要な場合もあります。
ちなみに、修行期間に剣道を一切しなくても受審資格は得られます。
各段位の最年少取得年齢は順番に計算していけばわかる
各段位の最年少取得年齢は、初段から順番に計算していくとわかります。
- 初段 →13歳
- 二段 →14歳
- 三段 →16歳
- 四段 →19歳
- 五段 →23歳
- 六段 →28歳
- 七段 →34歳
- 八段 →46歳
八段は受審資格の年齢規定である46歳での取得が最短となります。
初段〜五段の受審資格には特例がある
実は、初段~五段の受審資格には特例が2つあります。
どちらもレアケースなので、関係ない場合が多いですが紹介します。
これは、称号・段位審査規則の第17条第2項に記載されています。
次の各号のいずれかに該当し、地方代表団体の長が特段の事由があると認めて許可した者は、前項の規定にかかわらず、当該段位を受審することができる。
1. 二段から五段までの受審を希望し、次の年齢に達した者
受審段位 年齢 二段 35歳 三段 40歳 四段 45歳 五段 50歳
2. 初段から五段までの受審を希望し、次の修業年限を経て、特に優秀と認められる者称号・段位審査規則第17条第2項
受審段位 修行年限 初段 一級受有後 二段 初段受有後3か月 三段 二段受有後1年 四段 三段受有後2年 五段 四段受有後3年
地方代表団体とは、所属する都道府県の剣道連盟のことです。
また、特例での受審は1回限りです。
順に詳しく説明します。
特例①海外居住などで受審できなかった場合
特例の1つ目が、二段から五段までの受審を希望し、次の年齢に達した者です。
受審段位 | 年齢 |
---|---|
二段 | 35歳 |
三段 | 40歳 |
四段 | 45歳 |
五段 | 50歳 |
この場合の地方代表団体の長が認める「特段の事由」については、称号段位審査細則の第15条第1項に記載があります。
規則第17条第2項1号に該当する者に係る「特段の事由」とは、当該段位の付与基準に達していると認められるにもかかわらず、国外に居住したなどの事由により、受審することができなかった場合をいう。
称号・段位審査規則第15条第1項
つまり、受審すれば合格する実力があるが、受審が現実的に不可能だった場合です。
これを都道府県の剣道連盟が認めれば、年齢が達する範囲で希望段位を受審できます。
例えば、50歳で初段の方がいたとします。
20歳で剣道をはじめ、22歳で初段を取得しました。
その後28年間海外で働いており、50歳で日本に帰国しました。
海外でも稽古は続けていたものの、昇段審査を受審する機会はありませんでした。
この方の現在の実力は、五段レベルです。
本人も五段の受審を希望しています。
通常ルートの場合、二段→三段→四段と順番に受審する必要があります。
これだと、五段を受審するのに9年以上かかってしまいます。
しかし、この特例が認められた場合、すぐに五段を受審できます。
もちろん、本人が四段受審を希望していた場合は、四段の受審です。
複数の段位を同時に受審することはできません。
この特例①は、事情があって昇段審査を受審できなかった人を救済するものです。
特例②非常に優秀な実績がある場合
特例の2つ目は、初段から五段までの受審を希望し、次の修業年限を経て、特に優秀と認められる者です。
受審段位 | 修行年限 |
---|---|
初段 | 一級受有後 |
二段 | 初段受有後3か月 |
三段 | 二段受有後1年 |
四段 | 三段受有後2年 |
五段 | 四段受有後3年 |
「特に優秀と認められる者」については、称号段位審査細則の第15条第4項に記載があります。
規則第17条第2項2号の「特に優秀と認められる者」とは、全国規模の大会及び地方代表団体が主催する大会等で抜群の成績を収め、かつ当該段位の付与基準に優に該当すると認められる者をいう
称号・段位審査規則第15条第4項
抜群の成績がどのくらいなのかは正直わかりません。
ですが、昇段審査で合格間違いなしの内容で大会を勝ち上がる必要があります。
相当な実力者でないと受けることのできない特例です。
現在の段位の取得日は全日本剣道連盟のHPからできる
いつ次の段位を受審資格を得るかは、現在の段位の取得日によることがわかりました。
では、いつ取得したか忘れてしまった場合、どうしたらいいでしょう?
一般的なのは、合格証書を確認する方法でしょうか。
ですが、もっと簡単な方法があります。
それは、全日本剣道連盟のHPから、全剣連番号検索を行う方法です。
まず、トップページから「全剣連番号検索」をクリックして検索画面に行きます
競技区分で「剣道」を選択し、姓(カタカナ)、名(カタカナ)、生年月日を入力します。最後に検索ボタンをクリックすると、
- 全剣連番号
- 最新段位取得日(段位取得済みの場合)
- 最新称号取得日(称号取得済みの場合)
を教えてくれます。
※さらに、段位取得証明書の発行を依頼することもできます。
昇段審査の受審申し込みの際にも最新段位取得日は必要ですので、ぜひご活用ください。
受審資格を確認し、計画的に準備をしよう
この記事では、剣道の昇段審査における受審資格についてまとめました。
また、いつから次の段位を受審できるかを確認するのに必要な、今の段位の取得日の確認方法も紹介しました。
- 各段位の受審資格
→基本は取得した段位の数字の年数待てば次の段位を受審できる
→八段受審は七段取得後10年かつ46歳以上 - 現在の段位の取得日の確認方法
→全日本剣道連盟のHPから確認できる
自分はいつから受審資格が得られるのかをしっかりと確認し、計画的に昇段に向けた準備をしてください。
以上です。ありがとうございました。