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【剣道六段審査】過去10年間のデータから見えてくる7つの傾向【2013~2022】

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  • 六段審査っていつどこで開催されてるの?
  • 合格率ってどれくらい?
  • 実は合格しやすい開催地とかないの?

こういった疑問を解決すべく、過去10年間(2013年度〜)のデータを調べてみました。
そうしたらいろいろと見えてきたので紹介します。

七段審査の方が気になる方はこちら↓をどうぞ。
【剣道七段審査】過去10年間のデータから見えてくる7つの傾向

  1. 開催頻度は増加傾向
  2. 合格率は近年上昇傾向(20%後半)
  3. 実技合格者の100人に1~2人は剣道形審査で不合格になっている
  4. 開催時期は春(4月~5月)、夏(8月)、秋(11月)、冬(2月)で固定
  5. 春(京都・愛知)、秋(愛知・東京)は固定。夏の福岡もほぼ定番化
  6. 基本は日曜日開催。例外は京都(4/29固定)と東京(曜日不規則)
  7. 合格率が高いのは愛知(春・秋)と福岡(夏)

ちなみに、データは全てこちら↓からもってきてます。
全日本剣道連盟‗【年度別結果一覧】剣道六段審査会
※下記の審査会はデータから除いてます。

  • 世界剣道選手権大会参加者対象の審査会
  • 外国人剣道指導者夏期講習会参加者対象の審査会
    (国際剣道指導者講習会参加者対象の審査会)

年度ごとのデータから考える

過去10年間のデータを年度ごとに表にまとめてみました。

年度開催頻度受審者数合格者数合格率形再受審者数
2022 8回 5,541人1,593人26.6%3人
2021 7回 4,275人1,355人28.7%4人
2020 5回 2,886人690人31.7%16人
2019 8回 6,467人1,432人23.9%25人
2018 6回 6,132人1,417人22.1%41人
2017 6回 6,599人1,437人23.1%40人
2016 7回 6,586人1,360人21.8%22人
2015 7回 6,773人1,488人20.6%22人
2014 6回 6,810人1,334人22.0%33人
2013 7回 7,407人1,435人19.6%33人
合計 68回 59,476人13,541人22.8%239人

2020~2021年度のコロナ禍も考慮すると、この表からこんな↓ことがわかります。

  • 開催頻度は増加傾向
  • 合格率は近年上昇傾向(20%後半)
  • 形の再受審者数は近年減少傾向

開催頻度は増加傾向

上のグラフは年度ごとの開催頻度です。
2020年はコロナの影響で春の京都・愛知審査が中止になったため少ないですが、それ以外で見るとわずかに増加傾向です。
ちなみに2023年度も8回開催される予定です。

受審者からしたら、これはありがたいことです。
開催頻度が増えれば、受審するチャンスも増えるので、必然的に合格チャンスも増えます。

ただ、全ての審査を受審することはできないという点は注意しておいてください。
基本的に、季節につき1回の受審しかできません。
(例えば、春には京都と愛知で開催されますが、どちらか一方しか受審できません。)

そういった意味では、2020年度以降の冬季審査が始まったことの意味は大きいです。
これにより、1年間で最大4回の受審が可能になりました。
(もちろん、誰もが1回で合格したいと思っているとは思いますが)

合格率は近年上昇傾向(20%後半)

次に年度ごとの合格率を見てみましょう。

2020年度までは、毎年合格率はおよそ20%台前半でした。
しかし、2021年度以降は30%、28.7%と急に合格率が上昇しました。
ちなみに、2023年度も(秋審査までの途中経過ですが)26.6%と高いです。

今後も年度や会場によって上下はあれど、25%くらいの合格率を想定していいのではないかと思います。
数字だけで考えるなら、立ち合いの4人組の中で1番いい立ち合いができれば合格する計算です。

開催頻度も増え、合格率も上がっているので、以前より合格しやすくなったと考えていいと思います。

近年の剣道形での不合格者は1回の審査会に1人以下

年度開催頻度形再受審者数
2022 8回 3人
2021 7回 4人
2020 5回 16人
2019 8回 25人
2018 6回 41人
2017 6回 40人
2016 7回 22人
2015 7回 22人
2014 6回 33人
2013 7回 33人
合計 68回 239人

以前は形の再受審者は年間20人以上いました。
それが、2018年度の41人をピークに減少していき、2021年度以降は毎年5人以下です。
ちなみに、2023年度の再受審者も(秋審査までの途中経過ですが)4人です。

これはつまり、2021年以降は、1回の審査会における剣道形審査での不合格者は1人いるかいないかという状態を意味します。

そんな状況で自分が不合格になると非常に辛いです。
立合いが一番重要なのは間違いないですが、剣道形もしっかりと準備しましょう。

開催地と開催日のデータから考える

20232022202120202019201820172016201520142013
京都
4/29 ()
京都
4/29 (金)
京都
4/29 (木)
京都
4/29 (水)
京都
4/29 (月)
京都
4/29 ()
京都
4/29 ()
京都
4/29 (金)
京都
4/29 (水)
京都
4/29 (火)
京都
4/29 (月)
愛知
5/14 ()
愛知
5/15 ()
愛知
5/16 ()
愛知
5/17 ()
愛知
5/12 ()
愛知
5/13 ()
愛知
5/14 ()
愛知
5/15 ()
愛知
5/17 ()
愛知
5/11 ()
愛知
5/12 ()
福岡
8/27 ()
福岡
8/7 ()
福岡
8/8 ()
福岡
8/30 ()
福岡
8/25 ()
福岡
8/26 ()
福岡
8/27 ()
富山
8/21 ()
福岡
8/30 ()
福岡
8/31 ()
山形
8/18 ()
新潟
8/6 ()
新潟
8/21 ()
新潟
8/22 ()
長野
8/18 ()
青森
8/19 ()
長野
8/20 ()
山口
8/28 ()
宮城
8/23 ()
岩手
8/17 ()
香川
8/25 ()
北海道
8/11 ()
北海道
8/21 ()
沖縄
8/23 ()
北海道
8/25 ()
沖縄
8/18 ()
愛知
11/12 ()
愛知
11/13 ()
愛知
11/14 ()
愛知
11/15 ()
愛知
11/17 ()
愛知
11/18 ()
愛知
11/19 ()
愛知
11/13 ()
愛知
11/15 ()
愛知
11/16 ()
愛知
11/17 ()
東京
11/15 (水)
東京
11/18 (金)
東京
11/20 ()
東京
11/22 ()
東京
11/26 (火)
東京
11/25 ()
東京
11/25 ()
東京
11/25 (金)
東京
11/24 (火)
東京
11/25 (火)
東京
11/25 (月)
兵庫
10/14 (水)
長野
2/18 ()
長野
2/19 ()
山梨
2/20 ()
長野
2/21 ()
福岡
2/4 ()
福岡
2/5 ()

次に、開催地と開催日のデータを見てみましょう。
こちらは2013~2023年の11年間でまとめました。
こんな↓傾向が見えてきます。

  • 開催時期は春(4月~5月)、夏(8月)、秋(11月)、冬(2月)で固定
  • 春(京都・愛知)、秋(愛知・東京)は固定。夏の福岡もほぼ定番化
  • 基本は日曜日開催。例外は京都(4/29固定)と東京(曜日不規則)

開催時期は春(4月~5月)、夏(8月)、秋(11月)、冬(2月)で固定。

春は4月の京都と5月中旬の愛知での開催が10年間ずっと変わっていません。
※2020年度はコロナの影響で中止となりました。

夏は開催地の数は年によって変わりますが、すべて8月に開催されています。
ちなみに、ほとんどの六段審査会が七段審査会とセットで開催されるのですが、夏の北海道・沖縄審査は六段単独で開催されがちです。

秋は愛知と東京でどちらも11月に開催されています。
※2020年度の兵庫は10月開催でしたが、これは中止になった春の京都・愛知の代替審査会ということなので特例扱いとします。

冬は2020年から開催されるようになりましたが、すべて2月に開催されています。

春(京都・愛知)、秋(愛知・東京)は固定。夏の福岡もほぼ定番化。

先ほども言いましたが、春は4月の京都と5月中旬の愛知での開催が10年以上ずっと変わっていません。
また、秋の愛知と東京も同様に10年以上ずっと変わっていません。
春の京都&愛知、秋の愛知&東京は固定されているとみて差し支えないと思います。

また、夏の福岡もこの11年間で9回開催されており、2017年以降は毎年開催されています。
夏の福岡も固定された可能性は高いと思います。

基本は日曜日開催。例外は京都(4/30固定)と東京(曜日不規則)

京都(春)と東京(秋)以外の六段審査会は日曜日開催です。
そして、その前日の土曜日に七段審査が開催される傾向があります。

それに対し、春の京都審査会の開催日は4/29で固定されています。
これは、六段審査に限らず、六〜八段の審査会が、ゴールデンウィークに開催される全日本剣道演武大会(通称:京都大会)に合わせて設定されているからです。

ちなみに、各日程は↓の通りです。

  • 4/29 六段審査
  • 4/30 七段審査
  • 5/1 八段審査(1日目)
  • 5/2 八段審査(2日目)、全日本剣道演武大会[各種形、薙刀、杖道、居合道]
  • 5/3 全日本剣道演武大会[剣道個人試合(錬士、教士)]
  • 5/4 全日本剣道演武大会[剣道個人試合(教士)]
  • 5/5 全日本剣道演武大会[剣道個人試合(教士、範士)]

秋の東京審査会は曜日が不規則です。
平日の時もあれば土日の時もあります。
また、七段審査のように2日間開催されることは六段審査ではありません。
ちなみに、東京の七段審査は、六段審査の翌日や翌週に開催される傾向にあります。

季節ごとの合格率を比べてみる

今度は、季節ごとの合格率を年度ごとに比べてみましょう。
(2020年度の春審査は、代替審査である兵庫審査のデータを利用)

年度全体平均
202229.9%30.5%28.4%26.1%28.7%
202130.9%29.0%33.6%31.8%31.7%
202024.8%28.3%22.0%24.9%23.9%
201924.9%20.8%21.1%22.1%
201825.2%24.2%20.9%23.1%
201722.7%20.5%21.9%21.8%
201620.7%18.7%21.8%20.6%
201521.5%22.3%22.1%22.0%
201418.4%21.2%19.6%19.6%
201319.7%19.3%19.2%19.4%
合計23.0%22.3%22.4%27.6%22.8%
青字はその年度の全体平均よりも高い合格率

七段審査の時に比べると微々たるものですが、春と冬は合格率が高い傾向にあります。

冬は開催実績がまだ少ないので、高いと言い切っていいものか悩みます。
10年間の平均合格率が高いのも、全体の合格率の高い2020年度以降の開催実績しかないからです。

一方、春は合格率が高いと言ってもいいとは思いますが、ほかの季節との差はわずかです。
正直、誤差と言ってしまってもいい気はします。

季節間で合格率は大して変わらないものの、しいて挙げるなら春と冬が高いといったところです。

毎年恒例の開催地の合格率を比べてみる

今度は、毎年開催されている京都(春)、愛知(春、秋)、東京(秋)と、ほぼ毎年開催されている福岡(夏)の合格率を比較してみました。

年度京都
(春)
愛知
(春)
福岡
(夏)
愛知
(秋)
東京
(秋)
全体平均
202229.3%30.4%30.6%28.1%28.7%28.7%
202131.1%30.8%31.4%35.0%32.8%31.7%
2020中止中止28.3%29.3%18.7%23.9%
201926.0%24.1%24.1%22.8%19.9%22.1%
201825.2%25.3%22.7%24.4%18.9%23.1%
201721.9%23.3%20.2%23.9%20.7%21.8%
201621.4%20.2%20.8%22.6%20.6%
201519.2%23.1%23.5%23.4%21.2%22.0%
201418.2%18.6%25.3%19.7%19.5%19.6%
201318.3%20.7%19.3%19.1%19.4%
合計22.4%23.2%24.8%23.6%21.6%22.8%
青字はその年度の全体平均よりも高い合格率

比較してみるとよくわかりますが、↓のような傾向がわかります。

  • 春は京都より愛知の方が合格率はわずかに高い
  • 全体的に見ると夏の福岡の合格率は高い
  • 秋は東京より愛知の方が合格率は高い

春は京都より愛知の方がわずかに合格率が高いです。
とはいえ、その差は1%もないので、ほとんど差はないと言ってもいいです。

10年間の平均合格率で見ると、夏の福岡の合格率は高いです。
ですが、年度全体の合格率が低い2016年度、2013年度の福岡開催がなかったことが主な要因と思われます。
その年度の全体平均を上回った回数で見てみると、合格率はほんのわずかに高いと言える程度です。

秋は東京より愛知の方が合格率が高いです。
この差は春よりは大きいです。
10年間の平均合格率で見ても、その年度の全体平均を上回った回数で見ても、
愛知は合格率が高く、東京は低いと言えます。

というわけで、少しでも合格率が高い審査会を受審したいと思うなら、

  • 春はどちらかと言えば愛知審査
  • 夏は福岡審査
  • 秋は愛知審査

を受審するのがよさそうです。

データを前向きに捉えて審査に臨もう!

今回は過去10年間の六段審査のデータから見えてきた傾向について紹介しました。

  1. 開催頻度は増加傾向
  2. 合格率は近年上昇傾向(20%後半)
  3. 実技合格者の100人に1~2人は剣道形審査で不合格になっている
  4. 開催時期は春(4月~5月)、夏(8月)、秋(11月)、冬(2月)で固定
  5. 春(京都・愛知)、秋(愛知・東京)は固定。夏の福岡もほぼ定番化
  6. 基本は日曜日開催。例外は京都(4/29固定)と東京(曜日不規則)
  7. 合格率が高いのは愛知(春・秋)と福岡(夏)

季節や会場ごとの合格率に関して、は七段審査ほど顕著な傾向は見えませんでした。
ですが、全体の合格率がここ2~3年で急上昇しているのは事実です。

この情報はプラスにとらえて、自信をもって審査にのぞんでください。

結局は審査員の先生方が認める立合いや剣道形ができる人が合格するのです。
そのためには、普段の稽古で地力をつけて、それを本番で発揮するしかありません。
本番で実力を発揮するために、こういった情報は都合よく使いしょう。

最後に注意点ですが、今後もこの傾向が継続するとは限りません。
あくまで参考程度にしておいてください。
特に開催地や開催日程については、必ず要項を確認しましょう。

以上です。ありがとうございました。