みなさん、ヘッドハンティング会社からスカウトされたことってありますか?
それも、転職サービスとかが関与しない、ヘッドハンティング会社が独自で調べて連絡してくるやつです。
僕は、そんなの一部の超優秀な人にしか来ないと思っていました。
ところが先日僕にも連絡が来ました。
僕は普通の技術職の会社員です。
勤めている会社はそこそこ大きいものの、社内には僕より優秀な人ばかりです。
そんな僕のもとにスカウトのメールが来ました。
今回はその一連の経緯、そこから学んだことなんかを書いてみました。
- ヘッドハンターは特許を見ている。
- ヘッドハンターは個人をしっかり調べてはいない。(場合もある)
- ミスマッチは割と起こるので、スカウトに浮かれるのは注意。
- 自身のキャリアを考えるいいきっかけになる。
誰かの参考になれば幸いです。
ヘッドハンティングの一例として見ていってね!
ことのあらまし
一連の経緯を書いていきますね。
ある日、会社のアドレスにメールが来た。
平日の夕方に1通のメールが届きました。
そのメールにはざっくり以下のことが書かれていました。
- このメールがスカウトメールであること
- 送信者が所属するヘッドハンティング会社の紹介
- Google Patentで僕の特許を見たこと
- 提案する求人内容(企業名などは非開示)
- 面談の依頼
最初はスルーしましたが、翌日にまたメールが来ました。
2通目には、1通目より詳しい求人内容(主に仕事環境や待遇面)が書かれていました。
- 想定年収は現在の年収から30~50%アップ
- 外資だけど日本語でOK
- 勤務地(都道府県)は今と同じ
- 充実した福利厚生
年収30%以上アップ!!??
怪しさを感じつつも興味が湧いてきました。
「ヘッドハンティング メール」とかでいろいろ調べたりしました。
結果、以下の点からこのスカウトメールは本物であると判断しました。
ミスマッチな雰囲気を感じつつもWeb面談を了承。
スカウトメールは本物と判断しました。
僕もヘッドハントされるような人間になったのかー(しみじみ…)
とか悦に浸ったりもしましたが、次は面談をするかしないかを決める必要があります。
とはいえ、とりあえず話を聞いてみようとは思っています。
単純にヘッドハンティングってどんな感じなのかも気になりますし。笑
ただ、一つ懸念していることがあります。
僕の経歴、求人とミスマッチしてない?
例えば、僕の経歴がこんな感じだとします。(あくまで例えです)
- 窯焼きの技術者
- おいしい食パンを焼く窯焼き技術を開発(特許取得)
- パン以外にもいろんな窯焼き技術の開発を行ってる
それに対して、紹介してくれている企業の求人はこんな感じ
- メロンパン専門店
- メロンパン作りのプロフェッショナル求む!
なんかズレてない??
きっと食パンを焼く窯焼き技術の特許を見て連絡をくれたんだと思うんですよね。
この技術は、僕の技術者人生の中で最も思い入れのある技術です。
ですが、今の会社ではもう使うアテはなく、近いうちに特許も消滅すると思います。
そしてこの技術はメロンパンにも応用できるとも思ってます。
転職することで、この技術を世に広められるのならそれもいいなぁ
という思いが湧いてきました。
また、こんな考えもありました。
- 特許を調べて僕を見つけたんだから、僕の他の特許も見てるはず。
- 他の特許を見れば、僕がパン作りのプロではなく窯焼きのプロだと分かるはず。
- ヘッドハンティング企業ならそれくらいは当たり前に見てるはず。
- つまり、多少の経歴のズレは織り込み済みで僕をスカウトしている!
というわけで、面談をして具体的な話を聞くことにしました。
事前に職務経歴書の提出を求められる。
ヘッドハンティング会社からのメールに返信をし、面談日が決まりました。
ところが、
事前に職務経歴書を提出してください。
とのこと。
想定していなかったけど、確かに必要だよね。
ってことで書きました。
苦手だけど書きました。
実績アピールとかすごく苦手だけど頑張って書きました。
自分がいかに優秀な窯焼き技術者であるかをアピールするよう、頑張って書きました。
就職活動の時を思い出しました。
あの時もひどく苦労したなぁ。今更ながら、よく今の会社受かったよなぁ。
そんなことを思いながら書き上げました。
職務経歴書を提出。
やっとの思いで書き上げた職務経歴書を提出しました。
半日後くらいにヘッドハンティング会社から返信が来ました。
ゆーき様は窯焼きの技術者とのことで、こんな求人はどうですか?
といって別の求人を紹介されました。
メールでは最初のメロンパンの求人はスルー。
そして紹介された窯焼きの求人も、どれもピンとくるものではありませんでした。
僕が窯を使って焼く方法を研究しているのに対し、窯作りの求人を紹介している感じ。
僕の経歴に対して、紹介してくるものがズレています。
ヘッドハンティング会社って、マッチングの精度高く声かけるイメージ持ってたけど、意外とそうでもない?
なんか、雲行きが怪しくなってきました。
転職が決まった先輩に相談
この一連のやりとりの最中に、僕に転職の報告をくれた先輩がいました。
部署は違えど同じ技術職で、学生時代からお世話になっている方です。
なんともタイムリー!
と思い、先輩の転職に至る経緯を聞きつつ、自分にもヘッドハンティングのメールが来てることを話しました。
俺も昔そんな連絡もらったことあるわ!
とのことだったので、詳しく聞いてみたところ、こんな↓感じでした。
- ヘッドハンティング会社は特許を見て連絡してきた。(僕と同じ!)
- 経歴に対して求人内容が全然マッチしていなかったので断った。
- 今回の転職は登録した転職サービスからのオファー
- 今回は経歴と求人内容がドンピシャだったのでとんとん拍子に話が進んだ
この話を聞いて僕の思ったことは、
ミスマッチって結構あるのか。
僕のも多分ミスマッチなんだろうな…。
ちなみに先輩が登録した転職サービスはこの2つでした。
決まったのはリクルートダイレクトスカウトの方からのオファーだったそうです。
経歴の詳細を確認される。
ヘッドハンターへの返信メールに、以下のことを書いて送りました。
- 追加で紹介してもらった案件は自身の経歴からはズレていること。
- 最初の案件についても経歴とのミスマッチを懸念していること。
しばらくして返信が来ました。
クライアントに確認しているのですが、ゆーき様はメロンパン作りのご経験はありますか?
これについては即答しました。
メロンパン作りの経験はないですが、食パン作りの経験はあります。
御覧いただいたという私の特許も、食パンの窯焼きについてのものだと思うのですが…。
この辺はもう諦めムードというか、当初感じていたわくわく感は一切なかったですね。
ミスマッチ確定。面談キャンセルの連絡がくる。
翌日、返事が来ました。
クライアントに確認したところ、今回はメロンパン作りの経験がある方が欲しいとのことです。
申し訳ありませんが面談はキャンセルさせてください。
ですよねー。了解です。
って感じであっさり引き下がって今回のお話は終わりました。
ミスマッチ承知の上で転職する気はなかったですが、求人内容の詳細は興味がありました。
それにヘッドハンティングそのものについてもいろいろ聞いてみたかったです。
そういう意味では、ヘッドハンターと面談できなかったのは少々残念ではありました。
今回の学び
結局、今回はメールのやり取りをしただけで終わりました。
しかし、個人的にはいくらか学びがありました。
- ヘッドハンターは特許を見ている。
- ヘッドハンターは個人をしっかり調べてはいない。(場合もある)
- ミスマッチは割と起こるので、スカウトに浮かれるのは注意。
- 自身のキャリアを考えるいいきっかけになる。
1.ヘッドハンターは特許を見ている
技術者に対しての話になるかとは思いますが、ヘッドハンターは特許を見ています。
今回の僕もそうですし、相談した先輩にもその経験がありました。
要するに、社外での実績を見てるってことでしょうね。
ということは、特許以外にもこんなの↓も見ていると考えていいんでしょうね。
- 学会発表
- 展示会等でのセミナー
- 論文投稿
- 業界雑誌への寄稿
こういった実績がある人は、ヘッドハンターの目に留まる可能性が高くなると思います。
転職を意識している人は仕事でこの辺りに注力してみては?
(※あくまで僕個人の見解です)
2.ヘッドハンターは個人をしっかり調べない(場合もある)
ヘッドハンターって、すごい優秀な人ってイメージが(僕には)ありますが、おそらくピンキリなんでしょう。
今回のヘッドハンターは僕の経歴のことを全然わかってなかったです。
特許を調べて僕にたどり着いたにもかかわらず、僕が他に出している特許の確認もしていなかったです。
それさえしていれば、僕がメロンパンのプロではなく窯焼きのプロってわかったはずですし。
キーワードを入れて特許を検索し、ヒットした人全員にオファーを出しているような印象すらあります。
まあ、僕みたいな中堅社員のスカウトはヘッドハンティングではなくミドルハンティングなんて言うこともあるみたいですし、
ハンターの質もそれ相応なのかもしれませんね。
さすがに経営層とか、本当のトップをハントする時は、ちゃんといろいろ調べるんでしょう。
3.ミスマッチは割と起こるので、スカウトに浮かれるのは注意
ヘッドハンターが十分に個人を調べていない結果、経歴を見誤って求人とのミスマッチを起こすことは割と起こるようです。
つまり、
ヘッドハンティングのオファーが来るなんて、僕ってなんて優秀なんだ☆
なんて浮かれるのは危険だということです。
しっかり求人内容と自身の経歴を見比べてみましょう。
でないと後で恥ずかしい思いをします。
4.自分のキャリアを考えるいいきっかけになる
これは本当にそう思います。
今回のことでいろいろ考えさせられました。
企業の採用面談どころか、ヘッドハンターとの面談すらしていないのに、です。
- 自分は今後どうなりたいのか?
- 人生の中で何を重要視しているのか?
- 自分は今までに何を積み上げてきたのか?何ができるのか?
- 今の会社で働き続けることのメリットは何か?
- 逆にデメリットは何か?
結論は出てないですが、せっかくなのでもう少し考えていきたいです。
自分は他社でも通用するのか?転職サイトに登録を
先述の通り、今回の件は自身のキャリアを考えるいいきっかけになりました。
いろいろ考える中で、結局この疑問に行きつきました。
僕って他の会社でも通用するの?
残念ながら、今回はわからずじまいでした。
なので、これを機に、転職サービスに登録してみようと思います。
せっかく苦労して職務経歴書を書いたことですし。
登録したら、転職エージェント?的な人と面談できるみたいですし。
そこでこんなことを相談したいなと思っています。
- 現在の自分の市場価値
- (もしあれば)自分の経歴とマッチする求人
- 今後、自分の市場価値を高めるためにすべきこと
とはいえ毎日忙しくしてるので、なるべく手間のかからないのがいいですね。
ということで、転職する先輩が登録していた2つを登録しようかなって思います。
リクルートダイレクトスカウトは職務経歴書を登録したら後はスカウトを待つだけです。
ヘッドハンターが代わりに仕事を探して提案してくれます。超楽。
企業から直接スカウトされることもあるそうです。
Doda Xもヘッドハンターからのスカウトが届きます。
また、自分で求人を探して応募することも可能です。多分僕はしないけど。
無料だし、まずリクルートダイレクトスカウトの方から軽い気持ちでやってみます。
せっかくの機会なのでヘッドハンターからの連絡は有効活用しよう
今回は僕にヘッドハンティングのスカウトメールが来た時の話をしました。
空振りに終わりましたけど、いい経験だったと思います。
それに、僕の特許を見つけて連絡してもらえたのは単純に嬉しかったです。
突然のスカウトメールはびっくりしてしまいますし、怪しく感じます。
詐欺的なやつではないか?は十分に検討する必要があると思います。
しかし、本当のスカウトだと判断できたなら、ぜひこの機会を有効活用してみてください。
必ずしもオファーを受けて転職しなくてもいいんです。
この機会に自身のキャリアを真剣に考えてみましょう。
以上です。ありがとうございました。